美術館での写真撮影の問題~解禁の流れと法的問題点~

美術館での写真撮影が解禁の流れにあるようです。

(日本経済新聞2017年5月29日)

スマホの普及とSNSの流行ぶりから、美術館での写真撮影を望む声は大きかったと思われます。

それでも著作権の問題、美術館の管理上の理由から美術館での写真撮影は原則NGのところが多かったと思います。

ところが最近は一部の作品に限って認めたり、撮影の条件(フラッシュ禁止など)を付けた上で認める美術館が増えてきているとのことです。

 

作品には、著作権がありますので、これが何らかの理由で著作権侵害にならないこと(著作権の保護期間50年が経過している、写真が私的利用に限られているなど)を条件として初めて写真撮影が許されるものです。

また、著作権上の問題がなくとも、美術館側には管理運営上の観点から、写真撮影を禁止する権限があるので、美術館側が撮影を許可して初めて撮影が出来ることとなります。

 

今時のスマホのカメラ機能も相当上がっているので、撮影した写真を複製したりすることには注意が必要です。上記の私的利用の範囲を超えてしまうからです。

 

便利な時代になりましが、その反面、局面ごとに複雑な権利関係の確認が問われる時代といえます。

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