就労継続支援A型事業所の障害者大量解雇

倉敷市内にある障害者の就労継続支援A型事業所5カ所が今月末で閉鎖され、働いている障害者約220人が解雇予告を受けていることが20日、分かった。障害者の一斉解雇としては全国的にも異例の規模。同市などは同日、再就職に向けた説明会を市内で開いた。

 市などによると、閉鎖されるのは市内の一般社団法人が運営する4カ所と、同法人の代表理事が経営する株式会社運営の1カ所。

(山陽新聞2017年7月20日 http://www.sanyonews.jp/article/567114)

 

障害者のための就労支援事業所の大量閉鎖が起こりました。就労支援事業所なので、国からの補助金があり、雇用する障害者の数に応じて補助金が下ります。他方で、就労する障害者に対して最低賃金の適用があることから、運営する法人としては、補助金を受けつつも収益を上げないことには経営が成り立ちません。

そして、何よりも就労する障害者の働く場、生きがいを確保することこそが、この制度の根底にあります。

 

しかし、報道などによると、どうにも今回の事業所を運営している法人は、いわゆる放漫経営をしていたのではないか、障害者ないしそのための制度を食い物にしていたのではないかとの疑いがあります。

 

まして、経営難とのことですが、どうしてここまでして大量の解雇が必要なのかその経過の説明も不十分のようですし、納得のできる説明が必要だと思います。

 

ちなみに、この度の大量解雇は、いわゆる「整理解雇」と呼ばれるものです。

これは、労働者に落ち度があることを原因とした普通解雇ないし懲戒解雇とは異なり、法人側に落ち度ないし法人側の経営上の必要からなされる解雇のことを意味します。

 

そして、このような整理解雇が認められるには、整理解雇の必要性、人選の合理性、解雇回避努力が尽くされたかを慎重に吟味していずれも満たした場合に限り有効とされます。

本件では、そもそも放漫経営であり、そのような場合にまで整理解雇の必要性があると認めてよいのかが問題となります。

 

とはいえ、もはや今後この法人が成り立たない場合には、解雇の効力を争っても意味がないこととなりかねません。すなわち、法人が破産の申し立てに移るのではないかが今後の一つの焦点となると思います。

 

 

 

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