クレーンゲームと風営法

景品を取れない設定にしたクレーンゲーム機で遊んだ客が料金をだまし取られたとされる事件で、大阪府警は13日、ゲームセンター運営会社「アミューズメントトラスト」(大阪市浪速区)社長の大平(おおだいら)剛史容疑者(33)ら2人を別の客2人に対する詐欺容疑で再逮捕した。昨年12月の逮捕後、38都道府県から約300件の被害相談が寄せられ、申告額は約6000万円に上っているという。

(毎日新聞

 

上記事件では、運営会社の社長などが、詐欺の疑いで逮捕されています。これは、クレーンゲームを取れない設定ないし仕組みにしているのに、「取れる」と言い募り、代金をだまし取ったという問題です。店側としては、如何様にでも細工ができるので、仮に事実であれば本当にひどい手口です。

 

他方で、クレーンゲームについてはあまり知られていませんが、風営法の適用の有無という問題があります。

 

風営法では、2条1項5号に

「スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で・・・射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの・・・を備える店舗・・・において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業」

という規定があります。そして、クレーンゲームの場合、「その他の遊戯設備で・・・射幸心をそそるおそれのある遊戯に用いることができるもの」に該当します。

 

すなわち、お金を払ってクレーンゲームをする時、誰でも「少ない料金で、それ以上の景品を取りたい!」との心理でゲームを楽しむところ、これは風営法の適用となるのです。そして、風営法23条2項には「遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない。」と禁止事項が定められていることから、形式的には、クレーンゲームの結果、とれた景品を客のものとするとこの規定に反してしまいます。

 

ですが、実際には、「クレーンで釣り上げた景品が小売価格おおむね800円以下」の場合には、風営法23条2項の禁止事項にあたらないとの扱いが警察庁の通達により認められているため(http://www.npa.go.jp/safetylife/kankyo/unyoukijun.pdf p33を参照のこと)、この基準を守っている限りは風営法違反での摘発はありません(なので、健全なクレーンゲーム屋さんでは、景品はいずれも800円以内の物を使っていると考えた方が良いかもしれません。なので、景品1個をとるのに800円以上使っているようだと、、、損しているのかもしれませんね。)。

 

上記事件でも、風営法の適用の可否を検討したようですが、実際には景品がとれる仕組みになっていなかったため、風営法ではなく詐欺での立件に踏み切ったとの報道もありました。

 

 

 

 

 

 

 

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