辞めた従業員から残業代の支払を求められた。どのように対応すべきか。
まず、あなたの会社の①就業規則と、②労働時間管理の在り方を確認してください。
- 就業規則について
所定労働時間や休憩時間、残業についてどのような決まりがあるかどうかを確認します。その他にも、みなし労働時間制の採用の有無、管理監督者の規定の有無なども確認が必要です。 - 労働時間管理の在り方について
タイムカードで管理しているのか、それともその他の方法で管理しているのかを確認してください。
その上で、元従業員からの請求が、何を根拠にどのように計算されたものかを確認する必要があります。何ら根拠もなく適当に計算されたものであれば支払いに応じる必要はないといえます。
他方で、しっかりとした根拠に基づき、適切に計算されたものである場合には支払い義務が生じることが予想されます。ただし、その場合でも未払い残業代の計算方法は非常に複雑であること、短期消滅時効(2年)の適用があることなど、多々検討すべき問題があります。
これらの点を法的にみてきちんと確認し、対応すべきといえます。