従業員が刑事事件を起こした場合の会社の対処法について教えてください。
従業員による刑事事件としては、大きく分けて①会社の業務中、業務に関連するものと、②会社と無関係に個人的に起こした事件とがあります。
①のケース(たとえば業務中の交通事故、業務中の過失による傷害、顧客宅での窃盗や強制わいせつ行為など)では、被害者がいるような事案では会社の使用者責任を問われうることと、会社の社会的対外的信用失墜の恐れがあることを念頭に、会社としても早期に対応をとる必要があります。
適切な被害弁償や、会社としてのマスコミ対応を検討してください。
②のケースでは、基本的には当該従業員が自ら責任を負うべき問題ですが、場合によっては勤務先として会社名が公になることがあります。その場合には会社に非難の矛先が向けられることも想定し、当該事件に至った経緯等を従業員にきちんと確認しておくことが重要です。
その際、当該従業員にはきちんと弁護人を選任すること、その弁護人から会社にも連絡が欲しいことを伝えておくべきです。