アメリカのウォルマートがカナダで売り出していた子ども服にプリントされている内容に批判が集まり、販売中止になりました。
(しんぶん赤旗2017年7月28日)
その子ども服の内容は、「I STILL LIVE WITH MY PARENTS」とのメッセージが印刷され、イラストでカナダの先住民の伝統的なテントや弓矢の絵があしらわれていたとのことです。
メッセージ自体は、先住民の子らが、里子に出されずに自分の親と共に暮らしている、という意味合いを含むところ、カナダにおいて、先住民の子が多く里子に出されてきた差別的政策を背景にしていることから問題視されました。
要するに、カナダの先住民の子らは、国による福祉政策との名目で、多く里子に出されてきたのであり、そのような暗い過去を子ども服のメッセージに印刷して販売したことが問題とされているのです。
企業による商品制作、販売においては、安易な気持ちでメッセージやイラストを用いるのではなく、すべからくそのメッセージやイラストの持つ意味や想定される受け取られ方を事前に十分にチェックすべきです。
そうしないことには、今の時代において、企業価値の減少に繋がる不買運動などに繋がりかねません。場合によっては企業に対する損害賠償もあり得るところで、事の重大は「たかが子ども服」とは言えないことは明らかです。