音楽教室から著作権料の徴収へ

日本音楽著作権協会(JASRAC)は2日、ピアノなどの音楽教室の演奏について、来年1月から著作権料を徴収する方針を発表した。JASRACによると、全国約1万1000カ所と推定される教室のうち、当初の対象はヤマハ音楽振興会など大手の約9000カ所。教室側は反発している。

ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170203/k00/00m/040/087000c#csidxb1130998fa5d096a7aa9c332f01e8fc
Copyright 毎日新聞(2017年2月2日)

 

著作権法では、著作者に「複製権」を保障しています(著作権法21条)。

そして、「複製権」とは「印刷、写真、複写、録音、録画その他の方法により有形的に再製すること」を意味します(同法2条1項15号)。

そのため、他人の作詞作曲した音楽を演奏する場合には、著作者の複製権を侵害することとなります。

 

もっとも、その演奏が私的使用に限られる場合や、学校教育の目的上必要な場合には違法とはされません。

ヤマハなどは、音楽教室での演奏は教育目的である、として著作権料の支払いが必要ないと主張しているようです。

 

しかし、音楽教室はあくまで一企業の一営利行為ですから、理屈の上ではジャスラックが正しく、著作権料の支払いを逃れることはできないと思います。

これまでは黙認してきた著作権料の支払いについて、ジャスラックが態度を改めたということでしょう。

 

なお、飲食店などで一般に販売されているCDなどをBGMとして利用する場合にも著作権侵害の問題が生じ、本来はジャスラックに対して著作料の支払いが必要となります。

 

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