放置は危険!ローパフォーマーの特徴と対応方法について解説

放置は危険!ローパフォーマーの特徴と対応方法について解説

1 ローパフォーマーとは?

ローパフォーマーとは、当該企業において、低いパフォーマンスすなわち成果や結果、能力しか提供できないもしくは提供をしようとしない従業員や社員のことを指します。

会社としては、雇用するすべての従業員に対して求める能力や成果、達成して欲しい課題があります。これはとりわけ高度専門職になればなるほど顕著といえますが、そうでない企業においてもやはり企業として求める能力等があることに変わりはありません。

また、中途採用の従業員において、このようなローパフォーマーが問題となることも少なくありません。

というのも、中途採用に際しては、企業として当該従業員に求める能力や達成して欲しい成果というものがかなり具体化されていることから、中途採用の従業員においてこれらを達成できないとなると企業としてはローパフォーマーとの判断をせざるを得ないからです。

言い換えると、新卒採用の場合には、企業としてはその後、時間と労力をかけて人材育成を試みますが、中途採用ということであれば、すでにそのような期間を社会人経験の中で経ているだろうと判断されて当然なのです。

ところが、これらローパフォーマーにおいては、これらの一部もしくは全部について、会社の求めるレベルに達することができないかもしくは達しようとしないのです。

このようなローパフォーマーは、言い換えると生産性の低い従業員ともいえます。

こうした生産性の低いローパフォーマーの問題に関しては、以前から存在し、企業や会社ではその対応や処遇を巡って悩みを抱えてきました。

また、その対応や処遇を誤った結果、当該従業員から争われ、結果として会社が敗訴をしたケースも少なくありません。

そのため、企業としては、如何にしてローパフォーマーを社内に入れないか、如何にしてローパフォーマーをローパフォーマーから脱してもらうか、如何にしてローパフォーマーを会社から排除するかに腐心をするのです。

そこで、この記事では、以下、ローパフォーマーの特徴を踏まえ、企業や人事がローパフォーマーとどう向き合うべきなのかを詳しく解説していきたいと思います。

この解説を踏まえて、ローパフォーマーを採用することや、対処を誤ることのリスクを理解して頂き、組織としての適切な対処にお役立ちできればと思います。

2 ローパフォーマーの特徴

まず、以上のようなローパフォーマーの特徴を一覧として列挙すると以下のとおりです。

非常に多くの特徴を挙げることができますが、一言で言い換えるならば「会社にとって役に立たない従業員」とでも表現することができると思います。

①会社や上司の指示や求める内容を聞かないもしくは聞こうとしない(意固地になる)

②会社や上司の指示や求める内容を理解できないもしくは理解しようとしない(コミュニケーション能力の欠如ないしコミュニケーションを図る意欲がない)

③時間や期限を守らないもしくは守れない、遅刻が多い

④注意散漫で集中力がない

⑤仕事の優先順位が付けられない

⑥ミスが多い、繰り返す

⑦ミスを隠す

⑧会社のルールを守らない

⑨忘れっぽい

⑩主体性がないもしくは主体的にやる気がない(改善意欲や意識が低く、前向きに取り組むことがない)

⑪言い訳や周囲への責任転嫁が多い(態度が悪い、同僚のせいにする、場合によっては周囲とトラブルを起こす)

⑫会社に対する貢献意欲が乏しい

ローパフォーマーのこのような特徴は、いずれも、会社が業務を遂行するに際して非常に頭を悩ませる問題です。

3 ローパフォーマーの原因は何か?

以上のような特徴を持つローパフォーマーですが、なぜこのようなローパフォーマーが生じるのでしょうか?その原因や要因について考えてみたいと思います。

⑴ローパフォーマー自身に原因がある場合

ローパフォーマーは、会社における業務遂行能力の欠如が主な問題であることから、基本的には当該ローパフォーマー自身に原因があることが通常です。

当該社員は、何らかの要因から会社や上司の指示に不満を持ったり、勝手に解釈をたりして、素直に業務を遂行しないばかりか、上司や周囲の相手とトラブルを起こすことがあります。

このようなケースでは、当該社員が強い不満をもっていることがローパフォーマンスの大きな原因となっていると言えます。

具体的には、本人としては十分な成果を上げたと思っていたのに会社がきちんと評価をしてくれていないと感じるなどし、次第にモチベーションが低下していたというケースもあります。

また、そもそも、本人の発達特性に問題があることも可能性として否定しきれない場合もあります。

そのような場合には会社として、この点について十分に注意を払う必要があります。

すなわち、ローパフォーマー本人が実は発達障害を抱えている場合には、そもそも他者との意思疎通、コミュニケーションが苦手であることから会社や上司の指示自体を正しく理解できていない可能性があります。

当然、発達障害といっても多様な概念であり、個人によって傷害特性も多様なことから、発達障害だからといって常にコミュニケーション能力に問題があるとは限りません。

とはいえ、ローパフォーマー本人に色々と話を聞くなりする中で発達障害の問題に気が付くこともあると思います。

企業としては、このような問題に気が付いた際には、本人と十分に丁寧に話をすることで発達障害に対する対応を考えて行くことが重要です。

なお、ローパフォーマー本人が発達障害だった場合には、他にも多動や注意散漫な行動傾向などもあり得、そのために業務遂行能力が欠如していることも考えられます。

⑵会社ないし企業に原因がある場合

以上のように本人に問題がある場合以外に、会社自体に実は問題があるということも否定しきれません。

具体的には、会社として当該従業員の希望やスキルを無視した部署へ配置をしていたり、無理な課題を過剰に要求していたり、それらに対して十分な賃金を支払っていないなどの場合です。

もしこのようなことがあるのであれば、会社としてその原因の除去に努めることが必要です。

4 ローパフォーマーの放置の危険性

会社内にローパフォーマーが存在する際には、いち早くその原因を除去し、問題解決に向かわないと大変なことになります。

というのも、職場内におけるローパフォーマーの存在は、当該従業員への賃金の支払いをするだけ会社にとっては無駄な人件費になります。

かつ、他の業務に一生懸命取り組んでいる従業員のモチベーション低下や離職に大きな影響をもたらしかねないからです。

また、これを部下に持つと、管理をする方の管理職の負担も大きくなります。

こうしたローパフォーマー社員は自分が職場内で生産性が低い存在であることを自覚しつつ、もしくはまったく自覚せず、会社に居座ることで賃金を都合よく受け続けるのです。

当然、職場全体の雰囲気や環境は悪化しますし、場合によっては低い生産性が伝播し、他にもローパフォーマーを生み出すかもしれません。

こうした職場は企業としての成長の足かせになり、完全にデメリットしかありません。

さらに、ローパフォーマーに手を焼いている場合に何ら対策をせずに放置をすることは、後にいざ解雇をしようとしたときに大きな足かせになります。

すなわち、日本の裁判所の考え方ではこれまでの終身雇用や長期雇用を前提とした解雇に対する抑制的な考え方が根強いため、単にローパフォーマーだというだけでは解雇の相当性を認めない傾向にあるからです。

言い換えると、ローパフォーマーを解雇しようと思うと、解雇までの間に会社として尽くせることを尽くしたことの主張と立証が必ず必要になるということです。

当然、放置していた場合にはその主張立証は成功しません。

ローパフォーマーに対しては、大変ではあるものの、スキルアップの機会を作り、改善が無理であれば配点を考え、それでも無理であれば退職を促すこと(退職勧奨)をし、最後の最後に解雇に至るという流れをとることが重要です。

したがって、ローパフォーマー社員に対しては、最初から最後まで会社として手を尽くすことや取り組みをすることが非常に肝要になります。

5 ローパフォーマーへの対応

では、以上のようなローパフォーマーに対しては企業や人事としてどのような対応ができるのでしょうか?

下記のとおり、企業における採用から退職までの時間の流れに応じて解説をしたいと思います。

⑴就業規則の整備

まず、当然のことではありますが、就業規則をきちんと整備しておくことが重要です。

すなわち、仮にローパフォーマーとの雇用契約の継続の当否を考えた際には、職務遂行能力の欠如等を理由とした普通解雇を最終的にはとる他なくなります。

そのためには制度としての就業規則上に普通解雇に関する定めを設けておく必要があります。

具体的にはローパフォーマー対策としては、以下のような内容を定めておくべきと言えます。

労働者が次のいずれかに該当するときは、解雇することがあります。

①勤務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、労働者としての職責を果たし得ないとき。

②勤務成績又は業務能率が著しく不良で、向上の見込みがなく、他の職務にも転換できない等就業に適さないとき。

また、高度専門職を念頭に以下のような普通解雇の条項にしておくことも検討の余地があります。

なお、高度専門職の場合には、当初から期待された能力の高さや、基礎的教育や指導が想定されていないために、そうでない職種の場合よりも普通解雇が認められやすい(解雇の相当性が肯定されやすい)点も重要なポイントとして把握しておいてください。

③特定の地位、職種または一定の能力を条件として雇い入れられた者で、その能力、適格性が欠けると認められるとき

⑵採用段階

①適正な待遇の保障

従業員の採用段階では、何よりも会社として求める人物像やスキルを明確にし、これを応募者にきちんと伝えることです。また、これらに対して適切な賃金や福利厚生を保障することです。

ローパフォーマーは企業における待遇に不満を持つがために生じる側面が否定できません。

したがって、適切な賃金ないし給与や福利厚生を保障することでローパフォーマーが生じにくいようにする必要があります。

②しっかりとした選考の実施

次に、しっかりとした選考の実施です。

当たり前のことのように思うかもしれませんが、多忙さや人手不足のために書類選考にしても、面接にしてもしっかりとした選考が出来ていないケースが多々あります。

そして、選考の際には、選考基準を社内で共有し、複数の者の目による選考を実施すること、複数回の選考過程を経ることが重要です。

これらは時間もコストもかかる問題ですが、誤ってローパフォーマーを社内に入れないためにはとても重要なことです。

これらコストを削ったためにローパフォーマーにより社内がめちゃくちゃにされた場合の損害の方が多額な費用負担になることは目に見えています。

③試用期間の設定

試用期間は、その終了をもって正式な雇用契約への移行の当否を判断するために非常に有益です。

したがって、どのような採用形態にするにしても、試用期間を設けることは重要と言えます。

そうすることで人材採用上のミスマッチが生まれることを防げます。

⑶採用後の段階

①本人の特性の把握と共有

ローパフォーマーに限らず、自社で雇用した従業員の性格や特性については適切な人員配置のためにとても重要です。

そして、これを日ごろからこうした情報共有を徹底して行うことでローパフォーマーに対しても適切な人員配置の実施が可能です。その結果、ローパフォーマーによる問題行動を生じにくくし、生じたとしても対処し易くすることが可能です。

また、社内で従業員の特性や情報を共有しておくことで問題が生じたとしても対処し易い体制を構築することが可能です。

そうすることで社員に対する適切なマネジメントが可能となります。

②明確な目標設定

ローパフォーマーは会社の意図することや指示をきちんと理解しないことが多々あります。

また、自分自身の能力を客観視することも出来ていない場合が少なくありません。

そうなると当然、自分自身が何を目標とすべきかが明確でなかったり、会社の求める目標と完全にずれていたりすることも少なくありません。

そのため、ローパフォーマーに対しては、きちんとした明確な目標設定が非常に重要になります。かつ当然のことですが、この目標に対しては期限の設定をすること、客観的に記録に残すことも重要です。

このことは、後に解雇紛争になった際に、解雇事由や解雇の相当性を裏付けるための証拠として非常に重要な意味を持つこととなります。

裁判例では、会社が当該社員に対してどの程度のことを尽くしたかの立証を求めるケースが多いので、このような証拠は訴訟の行く末を決めるに際して非常に重要な意味を持ちます。

③十分な研修の実施、セミナーの実施

会社として従業員を採用した後は、必要なスキルを身に着けてもらうために上司や先輩からのOJTを受けたり、社内外の講師による研修を受けたりすることがあると思います。

とりわけ、新卒採用ほどその傾向は強くなります。

ローパフォーマーは、社内において十分な研修の機会や業務の進め方の指導がないことに対して不満を持つことも少なくありません。なので、これを防ぐためには研修やセミナー開催はとても重要だと言えます。

また、そもそも企業は、自社で雇用する従業員に対して、業務遂行のために必要な能力を身に着けてもらうための努力を尽くす必要があります。

その意味でも研修等の実施は重要な意味を持ちます。

さらに、研修等の実施は、後に解雇問題につながった際に会社の言い分を正当化する有力な証拠ともなります。研修等の実施は、実施の有無や内容、研修等の内容に対する当該従業員の理解度などを客観的に記録として残しやすいという特徴があるためです。

実際、業績等に問題があった従業員に対してPIP(Performance Improvement Program)などを実施していたことを後の普通解雇の有効性判断に考慮された事例が複数あります(東京高決平成28年7月7日など)。

研修やPIPは、ローパフォーマーに対してその能力改善の機会を与えるという意味だけでなく、仮に改善が期待できなかったとしても、後の普通解雇に正当性を持たせる意味でも非常に重要な役割を果たすのです。

裁判例では、会社として従業員に対して十分な指導をし、改善の機会を与えたかどうかを非常に重視する傾向にあるためです。

他方で、会社が実施したこのPIPに対して、従業員がこれを達成しているような場合にはその後の解雇の判断は慎重に行うべきでしょう。

実際、様々な問題を抱えた従業員に対してPIPを実施したところ、これを達成していたにも関わらず、普通解雇に踏み切ったところ、裁判で争われて敗訴しているケースがあります(日本アイ・ビー・エム事件東京地判平成28年3月28日)。

④日ごろの定期的な面談や指導の実施

ローパフォーマーに限らず、会社と従業員との間で頻繁かつ定期的に面談を設けることは企業理念の共有、従業員の考えることに対する理解などのために非常に有効です。

当然、ローパフォーマーとの面談は、ローパフォーマーの抱える問題点を把握し、改善に導くためにとても重要です。

これら面談の際には必ず面談内容を記録に残すことが大切です。

面談は、②にある研修などと同様に、当該ローパフォーマー従業員に改善の機会を与えるという意味だけでなく、後の普通解雇の効力に正当性を持たせるために重要な意味を持つからです。

また、面談は一度行えば良いというものではなく、定期的に実施することで、当該従業員のスキルアップの状況等の確認の場とすることが重要です。

⑤日常的な指導の実施

上記の面談とは多少異なり、ローパフォーマーの問題行動に対して、その都度、日常的に指導をしておくことも重要です。

ローパフォーマーとしては、自身の行動に対して何ら会社から指摘や指導もなかったとなればやりたい放題を続けるようになります。

会社としては、もはや手に負えない従業員であっても、それを黙認したり放置したりせず一つ一つ、指導を繰り返すことが重要です。

当然、その指導の事実については形に残るようにすることが望ましく、チャットやメールの形で指導をするのも一つです。

実際、日々の業務命令違反の繰り返しに対して日常的な注意や指導を長年に渡り繰り返してきたことも考慮の上で最終的には解雇の効力を有効と認めた事例もあります(日本ヒューレット・パッカード(解雇)事件・東京高裁平成25年3月21日判決)。

⑥勤務評定の実施

上記の面談の実施とも関係しますが、会社における従業員の勤務評定を通じて当該社員の技術レベル、スキルアップの状況等を明確にしておくことも重要です。

その際には、会社としてどのようなスキルを求めているのか、そのためにどのような研修の機会を付与しているのか、スキルアップのための時間や期間は十分に設けられているかという点も重要になります。

ローパフォーマー従業員を辞めさせたいがために過度に高いハードルを課してしまえば、それ自体がパワハラとなりかねませんので注意が必要です。

また、勤務評定が低い場合には、これを改善するための具体的改善矯正策が必要とされることも少なくありません(ブルームバーグエルピー事件東京高判平成25年4月24日)。

さらに、勤務評定のあり方としては、絶対評価の手法と相対評価の手法があり得るところ、相対評価の手法の場合には、評価が低いからといって直ちに解雇の相当性に結び付くとはなり難い点にも注意が必要です(日本アイ・ビー・エム事件東京地判平成28年3月28日)。

⑷配置転換

問題のあるローパフォーマーに対しては、当該職種に限らず、可能であれば配置転換をすることで適正を図ることも必要です。配置転換は、雇用継続のために会社として取り得る手段の一つなので、可能な限りこれを尽くすべきと考えられているのです。

そのため、裁判例では、配置転換が可能であるにもかかわらずこれを試みていないようなケースでは、会社として尽くすべきことを尽くしていないとして普通解雇を無効とされるケースがあります(大阪振興運輸事件大阪地判平成25年6月20日)。

他方で、事業所の規模に照らし、配置転換を施すことが難しいケースでは、配置転換をしていなかったとしてもやむを得ないことを前提として普通解雇の有効性を判断しているものもあります(海空運健康保険組合事件東京高判平成27年4月16日)。

したがって、配置転換については、その余地があるなら必ず検討し、その余地がないのであればやむを得ないものと考えて良いでしょう。

⑸懲戒処分

解雇は従業員との雇用契約を終了させる最終的な手段であることから、可能な限りこれを避けるべきであるとの価値判断があります。

そのため、解雇に至るまでに、まずは指導や教育、改善の機会の付与をし、場合によっては配置転換をし、それでも駄目であれば懲戒処分を経て、それでもやはり駄目であれば止む無く解雇するしかないという道筋が考えられます。

したがって、解雇に至る前に懲戒処分を検討することは、後に争われる場合に備えて必要なことだと言えます。

とはいえ、常に懲戒処分を経る必要があるかというとそうとも限らず、懲戒処分にとって代わるような繰り返しの厳しい指導等がある場合には必ずしも懲戒処分を経ていないからと言って後の解雇が無効となる訳ではありません。

⑹退職勧奨

ローパフォーマーに対して業務遂行能力改善のために企業として尽くせることを尽くし、それでも改善の見込みがない場合には最終的には解雇をするしかありません。

とはいえ、解雇には躊躇する場合も少なくないことから、企業から従業員に対して退職勧奨をすることもままあります。

これに従業員が応じれば任意退職、合意退職となるので一つの穏便な解決方法と言えます。

ただし、解雇を避けたいがためにもしくは解雇事由までは認められないとか、解雇の正当性を支える客観的証拠がないとのことで退職勧奨にこだわり、行き過ぎると実質的な解雇の意思表示と認定されかねないので注意が必要です。

また、退職勧奨は口頭で告げられるケースも少なくありませんが、これだと言った言わないの問題になったりするので退職勧奨の事実はきちんと書面で交付するか、何らかの形に残るようにすることが大切です。

⑺普通解雇

退職勧奨にも応じない場合には、能力不足を理由とした普通解雇に踏み切るしかありません。

この場合、繰り返しになりますが、普通解雇の効力を争われた場合に備えて、これまで会社が尽くしてきたことを時系列に従って整理をすること、これらに対して客観的な証拠を用意すること、尽くせる手段を尽くしておくことが必要です。

6 ローパフォーマーに対して弁護士ができるサポート

以上のようなローパフォーマーに対して、弁護士としては、採用前から普通解雇までの間、企業に寄り添っての対応が可能です。

具体的にはまず何よりきちんとした就業規則の作成やチェックです。ローパフォーマーに対しては最終的には、普通解雇を視野に入れた対応が必須です。そのため、普通解雇についての規定を再度、確認をしておくことが大切です。

続いて、人材の募集や採用の段階では、職種限定、職域限定をするかどうかについて、適切な助言が可能です。

職種や職域を限定しての募集の場合には、限られた範囲内で能力を発揮してもらうことが重要になりますし、その範囲内で能力を発揮できないとのことであれば解雇の有効性を主張し易くなります。

また、採用時に作成し交付する雇用条件通知書の記載内容についても助言が可能です。

採用後については、研修の機会の付与や面談の実施内容や方法に関し、具体的なアドバイスが可能です。

研修等は単に実施すれば良いのではなく、当該ローパフォーマーに対して何が不足するのでどのような研修を実施するのかや、何が不足するのでその改善のためにどのような改善策をプランニングするのかを具体的に設定しないとなりません。

また、プランの設定に際して改善のための期間が短すぎるようでもいけません。

そこで、これらの対策のために弁護士による適切な助言が可能です。

これらを経て、懲戒処分の当否や退職勧奨、普通解雇の場面になれば、その後の解雇の有効性を慎重に見極めながら、どのタイミングでどのような懲戒処分を出すのかどうか、普通解雇に踏み切るのかどうかなどをケースに応じて助言が可能です。

当然、当該従業員との面談の際や退職勧奨の際などに弁護士としてその場に同席をすることも可能です。

これらの問題にお悩みの際にはお気軽にご相談ください。繰り返しになりますが、ローパフォーマー従業員を放置することは危険そのものです。早い段階から弁護士への相談や介入をお勧めします。

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7 岡山香川架け橋法律事務所でのサポート

当事務所では、労務問題についてのこれまでの経験を通じて、ローパフォーマーに対して悩みを抱える企業や経営者の方の力になります。

上記のように、採用前から実際の解雇の場面まで、企業に寄り添いながらローパフォーマー対策を尽くすことが可能です。

執筆者;弁護士 呉裕麻(おー ゆうま)

1979年 東京都生まれ

2002年 早稲田大学法学部卒業

2006年 司法試験合格

2008年 岡山弁護士会に登録

2013年 岡山県倉敷市に岡山中庄架け橋法律事務所開所

2015年 弁護士法人に組織変更

2022年 弁護士法人岡山香川架け橋法律事務所に商号変更

2022年 香川県高松市に香川オフィスを開所

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